音貝(サウンドシェル)
夕方、恋人と誰もいない浜辺でいちゃいちゃとしていると、どこからともなくムードのある音楽が聞こえてくることがある。
これは、砂浜に打ち上げられた音貝が鳴っているのである。
別に気を利かせているわけではない。
音貝は、朝と夕に音楽を鳴らす習性があるのだ。
貝殻をこすれば、好きなときに音楽が聴けるので、音楽好きにはたまらない道具である。
音貝は成長すればするほど、たくさんの音楽を覚えていくので、大きな貝殻ほど値段が高い。
また、古種、新種、岩種、鉄種など、さまざまな種類がある上に、生息地域により、違う音楽を鳴らすので、収集家も多い。
さびしがり屋が一人旅をするときは、必需品。