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- オルガ・バウファー
- ティタニス王国の大貴族バウファー家の嫡子として生まれ、何不自由なく育つも、『赤い鎖戦争』によりティタニス王国崩壊。
当時、13歳だったオルガは、幼い弟、妹を連れ、隣国ギルーリールに亡命。母方の祖父テトロフを頼るも、執事の密告により、さらなる逃亡をよぎなくされる。 ギルーリール王国の南に広がる『闇の森』にて、現存する四人のソードマスターの一人、バード師と出会い、その教えを受ける。 ある日、オルガにバード師は言った。「世界の闇を払う、八つの光玉を捜せ」。 オルガは、兄弟に別れを告げ、一人旅立った。
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- ハルゥ・ニイ
- カルディアン海に面する都市国家パルツァル=メディッチで布教活動にいそしむ、アルティータ(女神アルテナの巫女)。
もともとは、海洋民族ガリアンの子として生を受けるも、物心つく前に、パルツァル=メディチの海賊狩り(海洋民族ガリアンは、パルツァル=メディチ周辺の海域を巣にする海賊メディチパイルとは、はっきりと異なったが、時の市長ヴェル・ヴォルドの海路保安政策のあおりを受け、海賊として扱われた)によって、パルツァル=メディチに保護される。 そのまま、同市のアルテナ神殿に引き取られ、そこで、アルティータとしての訓練を受ける。 ある日、アルテナ女神の像の前で、祈りをささげていると、一人の老女が彼女の前に立った。 「我が娘よ、闇を払う八つの光玉を捜しなさい」。老女はハルゥに言い、姿を消した。 激痛とともに右手の甲に刻まれた聖痕。ハルゥは、その老女こそがアルテナ女神だと悟る。 「おおせのままに」。ハルゥは一人、神殿を後にした。
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- マイク・ロック
- ティタニス王国の西方にある農村地域トゥーン・メテスの羊飼いの家に生まれる。
子供の頃から、彼の並外れた怪力は有名だった。子供のけんかにもかかわらず、相手に重症を追わせてしまうこともしばしば。 14歳の時に、王国軍の人集めの呼びかけに応じ、ティタニス王国軍の兵士となる。その頃のティタニス王国軍は、規律の乱れた野党のような集団に成り下がっていた。農民に対する乱暴狼藉など日常茶飯事。マイクは、何度となく同僚に正義の鉄拳を浴びせたが、やがて嫌気がさし、軍を抜ける。その後、傭兵となり、各国を歩きまわる。 ある戦場で、彼はついに力尽き、大地に体を横たえた。降りしきる雨。泥と、屍の中、マイクは静かに目を閉じる。その時、彼は、確かに声を聞いた。大地の声を。 「まもなく闇が世界をおおう。子供よ、八つの光玉を捜せ」。マイクは、一人、起き上がり、戦場を後にした。
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- アリアルド・ハティクス
- 大陸でもっとも大きく高い、魔術師の塔、ルーデン=ウィザード。
アンガルディア王国の王都ルードにそびえたつその塔は、魔術を学ぶものにとっては、聖地ともいうべき場所である。 かつてそこに一人の天才魔術師がいた。 ドルイド・ハティクス。 若くしてルーデン=ウィザードの星の階位(地、天、月、星の順に高位になっていく)に席次を置き、闇(突如として、湧き出す暗黒領域。闇に包まれたものは、闇属性の魔物と化すか、闇毒におかされる)の研究を進めていた。 しかし、ある日、彼の研究室から闇が発生し、塔をおおってしまう。ルーデン=ウィザードは壊滅。生き残った魔術師達は、他の塔へと散っていった。 地の階位の導師であったアリアルド=ハティクスは、兄が何をしたのか、ただそれを知るために、旅立った。 兄の言っていた言葉、「八つの光玉」を頼りに。
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- エリニッサ・カート
- ギルリール王国の東方にある都市ネクタ。
その町の片隅に、子供達が住む小さな小屋がある。町に捨てられた孤児達だ。その中でも、一番の年長者のエリニッサは、スリや盗みをしながら、子供達を養っていた。 ある日、彼女は、旅の商人から高価そうな光る宝石を盗む。すぐに売りさばこうとするエリニッサだったが、売ろうとすると、なぜか邪魔が入った。 その夜、エリニッサは、奇妙な夢を見た。世界が闇におおわれていく夢だ。その夢は、毎日続き、エリニッサは、日ごとに焦燥感を募らせていった。 早く、これを手放した方がいい。そう思い、光る宝石を見るエリニッサ。やがて、そんな彼女を、惨劇が襲う。 仕事を終えて、家に帰ったエリニッサを待っていたのは、兄弟ではなく、魔物だった。転がる、弟や妹の死体を見て、へたりこんだ彼女を、魔物が襲う。 そのとき、宝石が強く輝いた。その強い光が、魔物を溶かしていく。 魔物は消え、エリニッサは、まだ生きていた。兄弟の埋葬を済ませた後、エリニッサは、一人、ネクタを後にした。 闇が世界をおおうのを阻止するために。
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- ガー・ガル・アル
- 南方の未開地域ヘルマリアンに住むガー族の若者ガーは、次期族長と目された有望な若者であった。
ガーは、部族の中の誰よりも勇敢であったし、また誰よりも賢いからだ。 正式に次期族長となるためには、祖霊からの試練を受け、見事果たさなくてはならない。 ある日、族長マルは、ガーに次期族長の試練を受けるよう命じる。病により、自分の命が長くないことを悟っていたためだ。 部族の者達が集まった中で、巫女は祖霊を呼び出した。祖霊は、巫女の口を借りて、ガーに告げる。 「まもなく世界が闇におおわれる。八つの光玉を集めよ」。ガーは、北へと旅立った。
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- マリアン・アンダオール
- ドーン王国の王女マリアンは、四人のソードマスターの一人、ヴァイア師の弟子である。
そもそもは、自衛のために、習い始めた剣であったが、彼女の天賦の才が、王国剣術指南役をしていたヴァイア師の目にとまり、直々に手ほどきを受けるようになった。 やがて、強く、美しく成長したマリアン。求婚者は続出するも、「わたくし、自分よりも弱い殿方を、夫とすることはできません」と、言い放ち、求婚者を一人一人、剣でねじ伏せてしまう。 そんなある日、マリアンは、父であるドーン国王とヴァイア師の内密の話を聞いてしまう。それによると、やがて世界は闇によっておおい隠されてしまうという。それを防ぐには、八つの光玉を集めるしかない。 ちょうど、腕試しの旅に出たかったマリアンは、こっそり、城から抜け出すと、一人、旅立った。
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- サーダイン・エア
- アンガルディアの北方、マーレイ地方で狩人をしていたサーダイン。
彼には、恋焦がれる相手がいた。それは、彼が狩場にしている森の中に、ひっそりとくらす、魔女アルテであった。 口実を見つけては、アルテに会いに行くサーダイン。 しかし、その日、彼女の家を訪れると、闇が小屋をおおいかくしていた。夢中で中に飛び込むサーダイン。闇が彼の体を侵食していくのもかまわず、アルテの名を呼ぶ。一瞬、闇がはれ、家の中が見渡せた。 そこにいたのは一匹の魔物だった。魔物はアルテの面影を残していた。悲鳴をあげ、逃げ出すサーダイン。闇毒に犯されたまま、森をさまよい、やがて、地に倒れる。 朝露によって、彼は目を覚ました。水を求めて川原へ。水面にうつった自分の姿を見て、彼は悲鳴を上げた。彼の左半身は、醜く変貌していたのだ。 それから、彼は、人目をさけるように、森の中でひっそりと暮らした。 数年後、彼は一人の老人に出会った。老人は言った。「半魔の者よ、人に戻りたければ、八つの光玉をすのだ」。 サーダインは、旅に出た。人の姿に戻るために。
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