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オルガ・バウファー

オルガ・バウファー
名前オルガ・バウファー
年齢17歳
身長177cm
体重60kg
職業剣士(ソードマン)
性格穏やかで、楽観的。しかし意外とたくましい。

雨の中の剣士

黒い雨雲が、空をおおっている。今にもひと雨きそうな天気だ。
オルガは、歩きながら、天をあおぎ、それから、また鼻歌を歌い始めた。
心配しても降るものは降るし、雨ごときで死ぬわけでもないし、まあなんとかなるだろう。
遠くまで広がる大草原。その中をつっきる一本道。雨宿りができそうな木陰も見当たらない。おまけに、次の村までは、後一日はかかりそう。それでも、オルガにしてみれば、大した問題ではないのだ。
やがて、雨が降ってきた。始めは、パラパラと。次第に、ザーザーと。息をするのも困難なほど、ひどい雨だ。
(やっぱり、フードつきのやつにすればよかったなあ)
雨にうたれながら、やはりのんびり歩き続けるオルガ。三日前に都市ガランで、新調したマントのことを考えている。ウールの厚手のマントで、毛布代わりにもなる。結構、寝心地がいいのだが、いかんせん、フードがついていなかった。買うときは、帽子があるからいいや、と気にしなかったのだ。その帽子も、昨日、人面鳥と戦ったときに、盗られてしまった。
(よし、今度、町についたら、つばの広い帽子を買おう)
次回、新調する帽子のことをあれこれ考える。ふと、気がつくと、オルガは黒い影に囲まれていた。
オルガをあざ笑うように、フードつきの黒いマントを着た者たちが四人。前後左右に立っている。彼らの顔は、目深にかぶったフードに隠れていて見えない。ただ、マントから伸びる、手首、そして裸足の足首は、土気色に干からびている。
雨とともに現れる食人鬼レインマンだ。
(あれだけやせてると、食べるな、ともいいずらいな)
オルガは、剣を抜いた。抜くと同時に、姿勢を低くして、正面の敵に向かう。
一閃。
パチンという音をたててレインマンが弾けた。
そのまま、道を外れて草原の中を走る。
振り返ると、三体のレインマンが揺ら揺らと、近づいてくる。
オルガは、心を静かにして、待った。やがて、敵が三体同時に飛び掛ってきた。
カエルのように高く跳び、空から降ってくる。
パチン、パチン、パチン。三回音を鳴らして、オルガは剣をおさめた。
道に戻り、また歩き出す。
雨は、ずいぶんと小降りになっていた。

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